兵庫県篠山市はぼたん鍋が有名です。

なんだよぼたん鍋って、という人もいらっしゃると思うので補足しておくと、イノシシの肉(猪肉)を使った鍋のことです。

ここ、丹波篠山はイノシシが有名で、その肉を使ったぼたん鍋が特産品なのです。試しにGoogleやYahoo!検索を使って「ぼたん鍋」で調べてみてください。丹波篠山の名が検索上位に出てくると思います。ドヤッ!

地元に住んでいる我々としましては、イノシシを食べるということに対して抵抗はないのですが、都会の人たちにとってのイノシシの肉というのは、まるでゲテモノを食べるかのように思われる場合もあるみたいなんですね。

違うから!

ゲテモノ違うから!!

ということを証明すべく、篠山にあるぼたん鍋専門店「奥栄」に行ってきました。

 

いざ、奥栄

奥栄にたどり着くためには、町から少し離れた場所にあるThe田舎道を進んでいく必要があります。こんなところに本当にお店があるのか、としばらく道を進んでいくと…

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おや、何か見えてきた。

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イノシシ!!
これは紛れも無くイノシシだ!!イノシシが描かれた奥栄の看板だ!!
そして注目すべきはその電話番号。そう、「4441(シシヨイ)」なのである!!
これはすなわち奥栄の猪が良いことを示しているのである!!

そして、この道をさらに行くと…

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お、お、奥栄だ〜〜〜!!
思ったより質素なたたずまい。
The田舎店だ〜〜〜!!!

 

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と思ったら中は綺麗!!
The田舎店かと思いきや、The都会店内だ〜〜〜!!

 

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オーナー!!

 

ぼたん鍋、登場

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なお今回1人前を頼んだのですが1人前だと肉の枚数が少なくてボタンの花の形にできなかったため写真撮影できませんでした。いきなり鍋への投入シーンから御覧ください。
なお、感動の「ボタン型肉並ばし」の絵をリアルで見たい方は2人前以上で頼むことをおすすめします!

鍋を煮こむ間にオーナーの初恋や初体験など、猪突猛進に切り込むイノシシトークを展開しようと思いましたが誰も得をしなさそうなので、役立ちそうなトークを展開しました。

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オーナー「マリオネット皺が映るからなるべく顔が上を向いているときに撮ってね」

 

ぼたん鍋トーク

――猪肉の特徴ってなんですか?

ロースの脂!これがね、冬につくんです。夏のイノシシはこの脂がありません。猪肉がおいしいのはここなんです。ヘルシーな脂!どうしても冬が旬になってしまう。夏のイノシシにはこれがありません。真っ赤っ赤です。で、秋に美味しいものを食べて、冬を凌ぐのに脂がつくんです。
で、猪肉は煮込んでも煮込んでも固くなりません。豚とか牛だとかは煮込むと硬くなるんですが、イノシシは煮込んでも固くならない。

――ほかにもぼたん鍋をしてるお店はありますが、奥栄のこだわりはありますか?

うちのこだわりはね、篠山のイノシシだけ使ってるいうこと!奥栄は、牧場のイノシシと、篠山猟友会が篠山でハンティングしてくるイノシシ。山でとったイノシシと牧場のイノシシの2つ使ってる。篠山の地元の山で取ったイノシシだけを使用している。篠山以外のイノシシはうち出してません。で、肉はそうやし、鍋に入れてる白菜、ネギ、水菜、大根は店の横の畑で作った自家製。エノキやとかシイタケは仕入れてますけど、どちらも篠山産ですし、いわゆる地産地消にこだわってる。

 

ぼたん鍋、完成

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オーナーさんと話を繰り広げているとぼたん鍋が完成!
ぼたん鍋は合わせ味噌のダシで食べるのが一般的!

そして我々、この状況に心が踊っています。
なぜなら、

ぼたん鍋なんて食べたことがないから!!

「えっ、地元に住んでるのにぼたん鍋を食べたことないの?モグリなの?」と思うなかれ。

猪肉はそれなりに高価でスーパーとかに売ってたりしないから何かきっかけがないと食べることができないのである!
そして地元民にとって「ぼたん鍋を食べるきっかけ」なんて存在しないのである!
お祝いごとがあったら普通の焼肉屋に行くのである!!

何を隠そう、奥栄のオーナーも店を始めるまでぼたん鍋を食べたことがなかったそうです。ぼたん鍋専門店のオーナーですらぼたん鍋を食べたことがなかったのだから当然庶民の我々が食べられるわけがないじゃないですか。

 

いざ、初ぼたん鍋

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では、一番おいしいロースの部分をいただきます。

 

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ぼく「食べるで、ちゃんと撮ってや!」

ぼたん鍋童貞を捨てる貴重な瞬間である。(ちなみに彼は本来の意味でも童貞である)

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ぼく「(臭そう…)」

 

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ん…?

 

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おお!!

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うまい!!!

イノシシの宝石箱やぁ〜(よくわからない)

オーナー「どうです?」

ぼく「美味しいです」

オーナー「どう美味しい?」
ぼく「えーっと…」
オーナー「ちょっと歯ごたえありません?」 ぼく「あります
オーナー「甘みが強いと思うんです。」 ぼく「そうですね
オーナー「で、お客さんの意見だけども、唇がべたべた脂っぽくならないって言われる。」 ぼく「はい
オーナー「脂部分もあっさりしてる。」 ぼく「はい
オーナー「牛とか豚の脂たべたら唇がベタベタする。口の中に脂が残った感じ、脂の膜ができた感じ。」 ぼく「はい
オーナー「これは全然脂の膜ができた感じがしない。」 ぼく「はい

ということなんですみなさん!
食レポートが苦手な彼に変わって、オーナーが味を表現してくれました!
実際本当にそうで、脂は確かにあるのに、脂っぽさがないんです!それでいてジューシー!
さらに牛とも豚ともつかない猪肉独特のうまみ。これ、山椒とあわせて食べるとベストマッチでもっと美味しい!

 

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白菜も美味しい!!

オーナー「あのね」

 

ぼたん鍋トークPart2

――はい

あのね猪のね、タマタマ(笑)とか、レバー、心臓、昔はここで焼いて食べてたんですよ。レバーでも生レバーずっと出してたんですよ。15年ぐらい。牛より歯ごたえがあって美味しいし臭みもないし、すっごい人気あったんやけど。レバーが生でダメになってからやめました。お腹痛いゆうた人一人もないですよ。生レバー、ごま油と塩ですっごい美味しいんやけど。歯ごたえあって。

――えっ、イノシシの生レバー、めっちゃ食べたかったです!
ーーキンタマはどうなんですか

キンタマはにょもにょも(笑)。皮剥いてね、丸いの包丁で切るんです。白いこんなん(笑)。(手でキンタマサイズの輪っかを作る)

――イノシシの肉を食べるのが初めてのお客さんって多いんじゃないですか?

多いですね。でも、食べた人みんな、美味しいって。「猪肉なんてよう食べん!」って人も来られるんですが、ちょっと食べてみて「いや、美味しいやん」って(笑)。そんな人も。食わず嫌いの人も中にはいるんですよ。

ーーちなみに好きな食べ物はなんですか
生クリームスイーツ(笑)。あんことね、生クリームが好き。

なんと、オーナーは生クリームとあんこが好きだったのです!!
女子力!!!

 

ぼたん鍋はまだ終わらない

鍋の具材を食べ、最後に締めのうどんを投入。
さらに、卵を投入。

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できあがった半熟の卵を…

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ご飯の上にドーン!!

 

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いろいろなエキスの入った味噌のダシと半熟卵をかけたご飯。美味しくないわけがない!

 

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うどんは猪肉味噌煮込みうどん!

 

ぼたん鍋、完食

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完食です!

 

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オーナー「はい、これ、平日に来た人限定のイノシシのお菓子です」

奥栄に来る人は休日に集中するらしく、平日でも人が来てくれるようにこういうお菓子を用意されているみたいです。

 

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カメラマン「ありがとうございます!」

 

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 イノシシ牧場へ

ぼく「そういえば、牧場ってどこにあるんですか?」

オーナー「このすぐ近くにあるよ、見て帰る?」

ということで、イノシシがいる牧場を見せてもらえることに!

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野菜を育てているという畑を通り過ぎると…

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い、い、イノシシだー!!!!

イノシシがいるー!!!

この牧場では80頭ほどのイノシシを飼育しているそうです。

 

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凶暴なイノシシもいるのですが、このイノシシはウリボウのころから育てていたイノシシで、とても人なつっこいイノシシだそうです。

――エサはどんなものをやってるんですか?

基本は豚と一緒やから、麦をやってる。で、このへん山の芋の産地でしょ。畑で作ると農家の人が「こんなんできましてん」って小さいのとか歪んだのとか、餌としてもってきてくれはんねん。柿とかも。それを「イノシシにやって」って言ってくれる。近所でさつまいも掘る時はね、さつまいものつる好きなんです、もちろんさつまいもも。自然のイノシシも山降りてきたらさつまいも畑あらしますやん。おばちゃんにさつまいも頂戴言えんしね、つるもらうんですよ。つる喜んで食べる。つるやったらタダ。近所のおばちゃんたちも、捨てたらゴミですやん、片付けてくれるんウチ。イノシシが。だからそんなんで育ってます。

地元の人達の愛情をたくさんもらって育ったイノシシを奥栄の牧場では飼育しているんですね〜!

 

ぼたん鍋童貞を捨てた

初体験のぼたん鍋。
その味は想像を絶する美味しさでした。
「猪肉なんてよう食べん!」という人でも一口食べると「いや、美味しいやん…!」ってなっちゃう猪肉。
こんなに美味しいものを食べずに一生を終える人も多いのだろうなと思うと、是非とも一度は食べてみてほしい料理です。

今回、奥栄で食べたぼたん鍋は1人前で5,150円。
2人で行って1人前を半分ずつ食べたのですが、締めのうどんとご飯も合わせると1人前でも満足の量でした!
お金のない人でも全然食べられるので、オススメです!
ちなみに要予約だよ!

 

「奥栄」

〒669-2369
兵庫県篠山市藤岡奥492-5
TEL:079-552-4441
不定休(要予約)
サイトURL:http://www.okuei.com/